税効果会計の適用が任意とされている会社とは、主に中小企業です。
中小企業については金融商品取引法の適用を受けないため税効果会計の適用は任意です。
なお、中小企業はその多くが税務会計ベースで会計処理を行っているため、会計と税務にズレがほとんど発生しないのが普通です。その結果、税効果会計を適用してもしなくてもほとんどの場合で重要な影響がない場合が多いです。
しかし中小企業といえども、重要性の高い一時差異があるような場合には積極的に税効果会計を適用するべきです。理由は次のとおりです。
この記事で分かること
- 中小企業とは
- 中小企業であっても税効果会計を適用するべき理由1
- 中小企業であっても税効果会計を適用するべき理由2
中小企業とは
まず最初に中小企業とは何なのか。会計学上、具体的な定義はありませんが、主には大会社以外がそれに該当することになります。
日本税理士会や経団連等が中小企業向けに「中小企業の会計に関する指針」というものを公表しています。この指針は強制力は一切ないため、これに従った経理処理を行なうかどうかはあくまでその会社の任意となります。しかしできるだけ「中小企業の会計に関する指針」に従った経理処理を行なうことが望ましいとされています。
また、中小企業が銀行融資を申し込む際にはこの指針にしたがった会計処理を行っていることを示すチェックリストを提出すると借入金利が低くなる等の恩恵が受けられる場合があります。
中小企業であっても税効果会計を適用するべき理由2
中小企業であっても税効果会計を適用すべき理由にはもう一つあります。
それは、税効果会計を適用するとほとんどのケースで繰延税金資産が計上されることになり、純資産が増加します。純資産が増加すると、自己資本比率が高くなり貸借対照表の財務健全性が向上します。
繰延税金資産なんてそんなもの単なる計算上の資産ではないのかと考える方もいるかもしれませんがそれはナンセンスです。税効果会計は上場企業において適用が強制されている会計基準であり、中小企業においては適用が強制されていないものの日本税理士会等が適用すべきとしている会計基準です。
したがって繰延税金資産は適正な会計基準を適用した結果計算された純正な資産だと胸をはって主張できます。
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