一時差異とは、この会計と税務のズレのうち、いずれ解消するものをいいます。いずれ解消する差異であるから一時的な差異=一時差異です。
一時差異は将来減算一時差異、将来加算一時差異、スケジューリング不能な一時差異に分類されます。
将来減算一時差異と将来加算一時差異については↓で解説を行いましたのでこのページではスケジューリング不能な一時差異について解説します。
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将来減算一時差異とは?具体例・仕訳と繰延税金資産の計上要件を解説
将来減算一時差異の仕組みと具体例(引当金繰入超過額、減価償却超過額、減損損失など)を徹底解説。繰延税金資産を計上する仕訳手順や、将来の税金を前払いしたとみなす会計処理のロジックを丁寧に紐解きます。
この記事で分かること
- スケジューリング不能な一時差異
- スケジューリング不能な一時差異とは
- 会社の分類ごとの取扱い
- 実務で確認したいポイント
スケジューリング不能な一時差異
スケジューリング不能な一時差異とは、次のいずれかに該当する、税務上の益金又は損金の算入時期が明確でない一時差異をいいます。(繰延税金資産適用指針)
一時差異のうち、将来の一定の事実が発生することによって、税務上の益金又は損金の算入要件を充足することが見込まれるもので、期末に将来の一定の事実の発生を見込めないことにより、税務上の益金又は損金の算入要件を充足することが見込まれないもの
一時差異のうち、企業による将来の一定の行為の実施についての意思決定又は実施計画等の存在により、税務上の益金又は損金の算入要件を充足することが見込まれるもので、期末に一定の行為の実施についての意思決定又は実施計画等が存在していないことにより、税務上の益金又は損金の算入要件を充足することが見込まれないもの
POINTスケジューリング不能な一時差異とは
将来減算一時差異のうち、いつ解消するか(いつ損金になるか)を見込めないものを「スケジューリング不能な一時差異」といいます。たとえば、売却や処分の予定がない土地の減損損失や、売却の予定がない有価証券の評価損などです。
解消する時期が分からないと、その時期に税金を減らす効果(繰延税金資産の回収)があるかを判断できません。そのため、繰延税金資産を計上できるかどうかは、会社の分類(回収可能性の分類)によって変わります。
RULE会社の分類ごとの取扱い
| 分類 | 会社の状況の目安 | スケジューリング不能な一時差異 |
|---|---|---|
| 分類1 | 将来も十分な課税所得が見込める | 繰延税金資産を計上できる |
| 分類2 | 業績が安定し、課税所得が安定して生じている | 原則として計上できない(合理的に説明できる場合は計上可) |
| 分類3 | 業績が不安定で、課税所得が大きく増減している | 計上できない |
| 分類4 | 重要な税務上の欠損金がある | 計上できない |
| 分類5 | 債務超過など、課税所得が見込めない | 計上できない |
※会社の分類と取扱いの詳細は「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」で定められています。実務では監査人と相談しながら判断します。
CHECK実務で確認したいポイント
- 売却・処分の計画があるか:取締役会での決議など、解消時期を説明できる根拠があればスケジューリング可能になります。
- 長期解消項目との区別:退職給付引当金や建物の減価償却超過額のように、長い期間をかけて解消する項目は、スケジューリング不能とは別の扱いになります。
- 評価性引当額として整理:計上しない部分は評価性引当額として管理します。
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