税効果会計の対象

永久差異とは?一時差異との違いや代表的な具体例(交際費・受取配当等)を解説

2025年1月11日

永久差異とは、会計と税務のズレのうち、永久に解消しないものをいいます。永久にその差異が解消しないため永久差異は税効果会計の対象とはなりません。

この記事で分かること

  • 永久差異の具体例
  • 永久差異と一時差異の違い
  • 永久差異の代表例
  • 永久差異があると税負担率がずれる

あおい

あおい
交際費の損金不算入や受取配当金みたいに、税務と会計で一生ズレが埋まらない「永久差異」。これらには絶対に税効果会計を適用しちゃダメなんですよね!
全知全能

全知全能
絶対にダメだッ!将来解消しない差異に税効果を適用したら、未来永劫消えない幽霊資産や幽霊負債がBSに居座り続けることになる!永久差異は税効果の世界の外側にある存在なんだ!

永久差異の具体例

全知全能

全知全能
永久差異の代表的な具体例としては次のものがあるぞ!交際費の損金不算入や受取配当金など、税効果を適用してはいけない「永遠のズレ」の代表格だ!
  • 交際費等の損金算入限度超過額:会社が支出した交際費等の金額のうち、法人税上の損金算入限度額を超える部分の金額
  • 寄付金の損金不算入額:会社が支出した寄付金の金額のうち、法人税上の損金算入限度額を超える部分の金額
  • 損金経理延滞税等:延滞税等の租税公課については、法人税上損金とならない
  • 受取配当金の益金不算入額:会社が受け取った配当等の額のうち、一定額は益金に算入されない

 

POINT永久差異と一時差異の違い

あおい

あおい
申告書の別表四で「社外流出」になっているものが基本的に永久差異ですよね!「有留(将来に繰り越す)」か「社外流出」かを見るだけで、誰でも一発で見分けられちゃいます♪
全知全能

全知全能
さすが5年目の慧眼!別表四の区分欄を見るだけで一時差異か永久差異かが即座に判定できる!この見分けテクニックを読者諸君にも伝授しよう!

税務調整の項目は、将来いずれ解消する「一時差異」と、永久に解消しない「永久差異」に分かれます。税効果会計の対象になるのは一時差異だけで、永久差異は対象外です。

比べる点 一時差異 永久差異
解消するか 将来いずれ解消する 永久に解消しない
税効果会計 対象になる(繰延税金資産・負債を計上) 対象外
代表例 貸倒引当金の繰入超過額、減価償却の償却超過額など 交際費の損金不算入額、受取配当金の益金不算入額など

LIST永久差異の代表例

項目 内容
交際費等の損金不算入額 税務上、損金にならない交際費。永久に損金にならない
寄附金の損金不算入額 限度額を超える寄附金。永久に損金にならない
罰金・科料・交通反則金 損金にならない支出
受取配当金の益金不算入額 一定の受取配当金は益金にならない(永久に課税されない)
損金不算入の役員給与 事前確定届出をしていない役員賞与など

EXAMPLE永久差異があると税負担率がずれる

永久差異があると、損益計算書の税金費用の割合(税負担率)が法定実効税率とずれます。

項目 金額
税引前当期純利益 1,000
交際費の損金不算入額(加算) 100
課税所得 1,100
税金(法定実効税率30%) 330
税負担率(330÷1,000) 33.0%

このように永久差異は税効果会計で調整されないため、税負担率と法定実効税率の差の主な原因になります。差の内訳は「税率差異の調整表」で説明します。

無料Excel税率差異の分析シート永久差異・住民税均等割・評価性引当額などに分けて、税負担率と法定実効税率の差を説明する調整表を作れます。テンプレートを見る →

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